現状を変えるため色々取り組んでいるのに望む状況にならない

「スキルアップの努力や勉強を続けているのに評価されない。望むような状況に変化していかない」
「転職して環境を変えても、なぜか元と同じパターンに陥ってしまう」
そんな方は居られないでしょうか?

未来のために行動を起こすことは大変素晴らしいことですが、その前向きな思いが自分の望む状況に繋がっていないようであれば凄くもったいないですし、逆にモチベーション低下にもなりかねません。
頑張りが思うような結果に結びつくにはどうすれば良いか、上記の2つの例に沿って、点検すべきポイントをお伝えしたいと思います。


CASE1努力を続けているのに評価されない。望むような状況に変化していかない場合

まず、「努力を続けているのに評価されない。望むような状況に変化していかない」場合についてです。この場合、最初に振り返ってみていただきたいのは、努力の方向性が合っているか?ということです。

仕事に関係ある書籍を読んだり資格の勉強をするなど、プライベートの多くの時間を仕事のために費やしたり。誰よりも残業して仕事量をこなしたり。
そんな風に頑張っているにも関わらず、評価の結果はいつもC(期待通り)で、BやAにならない。もっと評価されるべきだ!と不満を感じることがあるかもしれません。

ですが、評価する側の立場からしてみるとどうでしょう?
取得した資格が実際は直接仕事に結びつくものでなかったり、仕事量の頑張りは評価しつつも、本当に期待しているのは後輩への指導や難しい仕事へのチャレンジであったりと、そもそも求めている内容が違ったり、より難易度が高いものである可能性があります。

そのあたりをきちんと伝えてくれる上司なら良いのですが、はっきりと言ってくれないケースは多いものです。自分が思うように評価されていないと感じたら、次は何を目標にしてどういう努力をしていけば良いのか、率直に上司に聞いてみることです。
年度末などに設定された限られた面談時間では足りないようであれば別途相談を依頼して、会社からの期待を日常の業務に落として行けるようにしてみてください。


CASE2環境を変えても、なぜか元と同じパターンに陥ってしまう場合

環境を変えても何故か元と同じパターンに陥ってしまうという場合については、更にその中にもいくつか種類がありますので、3つほど例を出してみたいと思います。

①常に忙しさから抜けられない
忙し過ぎて体調を壊すレベルだったので忙しくないはずの所に移ったのに、何故か気づいたら忙しくなっているというパターン。
このケースになりがちなのは、仕事ができてバイタリティーもあり、かつ人の役に立ちたいと考えている方ではないかと思います。
やりたい仕事であれば全く問題ないのですが、「やりたくはないが出来そうだ。自分がやった方が周囲が助かるだろうな」と、他の人が断った依頼を善意から引き受けていないでしょうか?
このような方は、一つ成し遂げても、次もまた次も同じ状況になるはずです。そのような依頼が来たら、周囲の期待に応えることは一旦脇に置いておき、本当に自分がやりたいことなのか自分の心によく聞いてみて、嫌な気分がしたら断る勇気を持つことです。
断ったら迷惑を掛ける気がしたり、評価に響くのではと不安になるかもしれませんが、乗り気のしない仕事をしても自分が辛くなるだけです。
依頼が来てもすぐに受けずに、しっかり考えてから自分で選ぶことが大事です。周囲の期待ではなく、自分の気持ちを大事にすることを一番にしてみてください。


②どこに行っても苦手な人がいる
厳しすぎる上司や、陰口を言う同僚がいるなど、対人関係で嫌な思いをすることが多い場合。このパターンになるのは、実際の実力は置いておいて、自己評価が低い劣等感のある方ではないかと思います。
鏡の法則というものを聞いたことはあるでしょうか?
自分の内面を映したものが現実化されるという考え方で、自分の周囲にいる人は、自分の中にそういう面があるから引き寄せているということです。
劣等感を感じていると、それを解消しようと無意識で攻撃的になるタイプの人がいるのです。誰かをいじめることで一時的に自分の劣等感から目をそらすことができるので、自分より弱そうな人がいると攻撃してきます。そのため、劣等感がある方は、どこに行っても辛い目にあってしまうという訳です。
劣等感を無くすというのは本当に難しいと思います。スキル的なことだけでなく、容姿や性格など、そもそもの自分が許せないという感情を持たれている人もいると思います。でも、そんな自分であっても、人生を楽しんで良いということを自分に許可してあげて欲しいのです。ダメなままでも、幸せになって良いのです。
以前のコラムでも書いたように、自分が持つ劣等感と仕事が出来るようになることを分けて捉えてみることもヒントになるかもしれません。
また、本当に辛かったらその場から離れてください。少しずつでも考えを変えていけば、次の環境では前より良くなるはずです。どうぞ自分の未来を諦めないでいてくださいね。

③やりたい事があるのにチャンスが来ない
明確にやりたいことがあって異動や転職をしたのに、そのチャンスが一向にめぐってこないという場合。推進してくれるはずのキーパーソンがいなくなったり、会社の方針が変わったりと状況は様々かと思います。
このパターンに当てはまる方は、基本的に前向きで気概もある方だと思います。ですので、あまりアドバイス的なことはおこがましいのですが、ご自分の思いの強さがいかほどかについて考えてみることをお勧めします。
具体的には、「〇〇をやりたいな(やれたらいいな)」ではなく、「自分が〇〇をやる!」と決めているかどうかということです。
「やれたらいいな」というレベルだと、人がいないとかタイミングが合わないという外部要因によって、簡単に諦めてしまいがちです。
後ろ盾になる人がいないと本当にできないのでしょうか?
そのままの形は無理でもアレンジして実現はできないでしょうか?
外部にスポンサーを探して予算を確保できないでしょうか?
今は無理でも次のチャンスが来るまで別の仕事をしながら更にスキルを蓄えて、モチベーションを保つことはできないでしょうか?
絶対やりたいという思いがあったら、企画書を書いて会社に思いを伝えたり、できるアクションがあるはずです。思うように出来ない状況は「本当にやりたいか試されている」ものと捉えて、行動してみてください。動かなかったら、変わらない現実が続くだけです。